私のルーツを辿る旅 1

この夏、自分のルーツを辿る旅に出ました。

母方の祖父と曽祖父は宮大工でした。
子供の頃、夏休みに祖父の家に遊びに行った時のこと。
家の玄関の横にある仕事部屋を覗いたら、龍や獅子の彫刻と共にノミやカンナが散乱しており、釘付けになったのを強烈に覚えています。
当時私は小学校の低学年位でしたが、その時のシーンは今なお脳裏に焼き付いていて「おじいちゃん、すごい!かっこいい!」と心の中で思った記憶です。
その瞬間「危ないから入っちゃダメ!!!」と祖母に注意されたのも覚えています。
足を踏み入れて、龍に触ってみたいって思ったのがバレたんでしょうか。

それから、数年後に祖父はなくなり、新潟に行くこともなくなりました。
いつかおじいちゃんの仕事を見て回りたい、と思い続けていてもなかなか足も向かずこの歳まで来てしまっていました。
そこへ偶然か、必然か、新潟に行くきっかけができたのです。

祖父は新潟のみならず近県のあちこちの仕事をしていたらしいけれど、とにかくザ・職人!みたいな人だったようで記録もなく、家族にもほとんど行き先を告げないで出かけていたみたいです。
母の記憶でハッキリしてるものは二箇所だけでした。

祖父が建て、自身もそこに眠る「法正寺」と、曽祖父と祖父が建てた「荒川神社」。
何十年越しのお墓まいりも兼ねての荒川は予報に反してお天気に恵まれました。

法正寺

背後はお山という気持ちの良い空間。
今回のお墓まいりで不思議なことがあったのですが、それはまた別の記事で。

大きなシオカラトンボが止まるガラスに青空が美しかったです。

荒川神社

山の中へ続く階段を上がると現れた社殿は、保護のためでしょうか、屋根以外覆われていて驚きました。
正面はガラス戸になっており、覗くとあの龍と獅子がいました!

子供の頃、祖父の仕事場で見た記憶があるものです。
同じ図案のものだったのか、修繕のために手元にあったのかわかりませんが、懐かしさに胸がいっぱいになりました。
少し割れている箇所があったものの、全体的にはとても美しく残っていました。
龍は覆われていてもなお生き生きと今にも動き出しそうな躍動感があり、その技術は素晴らしく……やっと再開できて感動しました。

子供の頃ってなかなか大人の仕事に興味があっても突っ込んで話を聞けないというか、聞くすべも持ってませんよね。
悔やまれるのは、祖父の仕事の話を聞ければよかったと言うことでしょうか。
小学六年生の時に、図工の授業で彫刻をする事があり、その時ペガサスを彫って、まなちゃんはおじいちゃんの血を引いてるのねえ、と母に言われた事もいま思い出しました。

私が今この仕事をするにあたり影響を与えた身近な人物は、4人います。
祖父がその1人だったんだなと振り返りました。
あと3人は別の機会にまた。